日頃より梅屋楽器店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
弊社職人の長期出張に伴い、9/1~10/6の期間中は店頭・オンラインショップ共に楽器修繕の受付を一時停止いたします。
受付再開は10/6からを予定しており、順次作業開始となります。
お客様には大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。
『お仕事いろいろ』の巻!!
これまた 箏の絹糸張りよりもさらに少ない 年間1面か2面あるかないか!?のお仕事です今回は 『和琴の切り詰め』※1 和琴は日本古来の楽器で今ではほとんど 見る機会は少ないですね
長さはお琴より少し長く 絃は6本 柱は 木の枝の二股に分かれた部分をカットしているものを 使用します(写真なしですごめんなさいWEBでお調べ下さい)
この紐がぐるぐる巻き(紐の名前わかりませんスミマセン)の中に余分な糸が 縛られていて それを引っ張り出し 糸の張力を合わせて糸締めし ぐるぐる巻きの紐の先端をきれいに揃えるのですが… ムズ(*_*)
上手な方が締めると紐の左側の部分が上に すくっと立つんです ちょっと表現的にどうかですが まるで 氣志團のリーゼント!? 上手な方は締めるところと通すだけのところ、メリハリがあるんですね~ 東京で修行させて頂いたところの社長が 前まで宮内庁の楽器をみていたため楽器を持って教わりに行った事思い出します
社長ありがとうございます(>_<)
この作業紹介ブログ『お仕事いろいろ』シリーズ化しようかなー(-_-)。。。
※1『切りつめ』糸の傷んだ部分を切り、余っているまだ使用していない部分の糸を
スライドして糸を締めメンテナンスすること。
たま~に お問い合わせがある 絹糸張り替えのお話です、『昔は皆 絹だった』
お琴をされている方なら一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
そうです 品質や張力に差はありますが
化繊糸が普及する前はお琴の糸=絹糸でした、今現在はというと真逆でほとんどの方が化繊糸になっていて 絹糸に触れた事がない方が多いのではないでしょうか、そこで私の感じている事などご紹介してみますのでどんなものかご参考程度に、
【音色】
やわらかい音色ではないか?という先入観もありますが、むしろ さわやかな…透明感がある… 雑味がない…と感じます 絹糸をはじめて張った時は 『これが本来の琴の音なんだ』って痛感!?しちゃいました、相性がいいんですやっぱり(>_<) テトロンを張ったしばらくノーメンテの100万円位のお琴に対し絹糸を張った稽古琴でも新糸を張った一日” 二日なら負けません (その後は、、、)
【使用性】
使う前 使った後 使用する柱や天候等も影響しますが伸び方の特性を理解しておけば大丈夫です お稽古でも絹を使っている先生がおっしゃるには 体にも無理がなくやさしいそうです。 それでここが重要かもしれませんが緊急の際ご自身で糸を一 二本締める事が出来る事が重要です
【お値段】
19,000円です(当店価格 常盤絹特選17)
費用対効果はいかがでしょうか?
性質上
強く張れば 早めに消耗します
弱く張れば やや長持ちします
いつかは~ 一度は~とお考えでしたら
供給的なお話ですがお早めに!
(常盤絹17.5は生産終了です)
久々のブログUPです、今回は17絃ピンのお話
今回 17絃の新糸交換の際、発見しました 使用年数は2、30年の楽器
その間とくに激しくぶつけたりはないそうです、17本中 2本交換
一般工業製品ですから半永久的にトラブルが無いわけではありません
トラブルが起こる前に点検してみるのをお勧めします。
今回はピンの交換にあたり、『ネジ穴が広がってない』『ネジのピッチが同じ』
でしたのでただピンを交換するだけですみ、ピン代一本/1,000円ですみました。
上の写真が現行型のピンです 今回はバラで交換でしたがもちろん一面分での
交換もできます、その他ネジ穴が広がってしまった場合や
四角ピンを六角ピンに変更など色々できます。
大切な楽器を長く快適にそして【安全第一】にご使用いただくための
メンテナンスのご紹介でした。(店)
久しぶりのブログUPです
どうも最近は、出張が多くなかなかお店にいることができず、お店に帰ると
作業におわれ更新おろそかになってしまいました。。。 ハイ いい訳です。
ということで
今回は 被災地で『三味線が折れてしまった、これは修理できますか?』 です
早速お三味線をお預かりして 拝見したところ
継ぎ手から 年輪にそって折れてます 見たときは酷いというより きれいに割れてると感じました
その他 小さいひび等は有りましたが 何より天神が無事で一安心 ほっ。。
今回破損した継ぎ手は上棹と中棹、糸を張ると下棹の継ぎ手に比べて
高負荷がかかります(三つ折り三味線の場合ここが一番反ります。だから調絃済みの
三味線を乳袋の下で持ってはいけないんですね。 余談!)
しかも この三味線は長唄三味線なので頻繁に三つ折りにすることを前提として
以前と変わらなく使用して頂くため より頑丈にします
接着後 棹の外側だけを残して
見えない中を削る
削った所に新しく材料を差し込む 今回めくらボルト2本
ほぞを作る
完成 (これを 入れほぞ修理 といいます、ちょっと簡潔に書き過ぎましたが)
ちゃんと三つ折りにできます
今回のような損傷が大きいと思われる 場合でもこのように直すことができます
だめだと諦めずにご相談ください
まだまだ 被災地からの修理は続きますが全力で対応しております、
長年連れ添った楽器ですから大切に修理させていただきます。
撥の調整を行います、今回は
地唄撥のしなり具合と撥先の厚さを
お好みに近づけるべく調整します
新品のままでお使い頂く事もありますが
お買い上げ頂きました際にお好みがあれば
(こちらからご提案させて頂くこともあります)
無償にて調整させて頂きます、↑写真のばちは、削り途中のものです、削りすぎないよう慎重に確かめながら作業を進めていきます、どのように しならせるかが難しいところです
撥のしなり 撥先のお話は、
また次回にでも
つぶやこうと思います
今回の調整も
気に入って頂ければ嬉しいです。
新品以外も、もちろん調整致します!
片方だけ柔らかくしたい、糸道が付いてノイズがでる、手元を握り易くしたい
、等々是非ご相談ください、しなり具合、手元の調整等は見本の撥が御座いますとスムーズです。
べっ甲撥 調整3000円~